自己実現/Self-actualizationまたはSelf realization

 自己実現という言葉が、あまり良い影響を日本に与えていない、と以前から思っていて調べてみると、Self realizationという言葉の訳に使われているのを知ってびっくり。Self realizationは、素直に訳せば「自分に気づく」。少し体裁を整えるなら「自己発見」とか「自己体験」と訳した方が自然。川合隼雄さんの本にもユング派のSelf realizationを自己実現としている箇所があって、これはロスト・イン・トランスレーションではなくてミスリードではないか、と思いました。

 乳幼児との関わりで、人間は自分自身を発見し人類の一体感を体験すると言い続けてきた私にとって、Self realizationという英単語は突然非常に魅力的で、ひょっとしてユングも同じことを言っていたのかもしれない、と期待します。
 ユングについては何も知りませんが、もしSelf realizationが自己体験と訳されていたら全体の方向性がはっきりして来て、日本の土壌にもっと馴染んだのではないかと思います。これを自己実現と訳すことによって、本来他力の発想を、誰かが自力に変えた。意図的だったとしたら非常にまずい行動だったと思います。
 現在私が直面している社会問題をベースに考えれば、浅い次元で、幸福論が経済論に持って行かれたという感じ。
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(少し遡ったところにSelf-actualizationという言葉があって、これは自己実現に近いと思います。しかし、この言葉とSelf realizationとの間にはかなり決定的なギャップがあり混同してはいけない。)
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 私は、ずっと4才児完成説を言ってきて、人間は4才児くらいを眺め、その生き方を目指しているといいんだ、と親たちに伝えているわけですが、ユング派の最終的なカウンセラーは0才児なんだと思います。
 

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